届かない層には手を変えてリーチする―東芝のデジタルマーケティング戦略 ペットホテル
届かない層には手を変えてリーチする―東芝のデジタルマーケティング戦略
2010/06/07 11:00
日本を代表する企業のデジタルマーケティングに対する取り組みには、今後のデジタルマーケティングのあり方を示すような良い事例が数多く存在する。今回は、株式会社東芝広告部の荒井孝文氏にお話をうかがった。東芝広告部のデジタルマーケティングにおけるポイントは、商品を知らない人が興味本位で来訪し、ブランドやサービスを体験するといつのまにか商品や企業に好意を持つことだ。そうした施策の一部を紹介しよう。●「初めてづくし」の様々なチャレンジ〜SNS、YouTube、クロスメディア…「新しいつながり」を形成するために、GREEやYouTubeなどのソーシャルメディアと連携した施策や、アニメ「ヤッターマン」とのコラボ企画などに取り組んだ。GREEにおいては、携帯電話の新規ユーザー獲得を目標として、企業として公式プロフを取得した。GREEのトップページから、東芝携帯電話のキャラクターである「トウシバ犬」のプロフィールページに誘導、着せ替えプロフやアバターの配布を行った。これは、実施当時、会員数がまだ数十万人であったGREEの企業タイアップ型広告としては初の試みであったが、これは荒井氏からGREEへの提案によって実現したという。「トウシバ犬」のプロフでは、日記を頻繁に更新することで、読者の獲得や自社ページへの誘導などを実現した。中長期的に反応を見ることができたことは大きな成果であったという。YouTubeではテレビを見ない層の取り込みを狙い、東芝ノートPCのキャラクターである「ぱらちゃん」などのムービーをYouTube配信用に制作し公式の企業チャンネルに掲載、対象商品のサイトへの導線として成果を挙げた。この取組は現在活用が広がっているYouTubeの「企業チャンネル」の第1号となった。YouTubeではコンテスト機能も日本で初めて活用しペットコンテストを実施した。訴求した商品は空気清浄機能付エアコンと運転音が静かなクリーナー。どちらもペットのいる家庭では重要な商品だ。告知、投稿、投票から結果発表と段階を踏んだ誘導は高い効果を上げた。ちなみに、このコンテストで優勝したムービーに登場する猫は、このコンテスト優勝がきっかけでブレイクし、現在では他社のテレビCMやセルDVDにも登場する人気猫になっているという。●デジタルが可能にする様々な体験「ヤッターマン×トウシバ」では、自社サイトでFlashアニメを中心にコラボレーション企画を展開するほか、イベントや家電量販店などでも「ヤッターマン×トウシバ」を多面的に展開。普段はあまりネットに触れる機会が少ない子供や、ファミリー層を取り込むことに成功した。この施策はサイトのPV、滞在時間で高い効果を上げただけでなく、店頭フェアでも売り上げに貢献。東芝商品を「ヤッターマン」に登場するおなじみのビックリドッキリメカにしたFlashアニメは、テレビでオンエアするにまでにいたり、AR(拡張現実)を応用したゲームは、家電量販店店頭のほか、東芝科学館や他社の科学館への貸出しも実施されるなど波及した。東芝科学館を舞台にしたFlashアニメの制作がきっかけで、ARで見る「FeeltheBeginnings東芝1号機ものがたり」サイトも開設。懐かしいものを最新の技術で紹介するコンテンツとして展開された。
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